ノーベル文学賞は中国籍の莫言氏 村上春樹氏、受賞逃がす [芸能・社会]
2012年10月11日(日本時間)、スウェーデンのノーベル財団がノーベル文学賞を発表した。
残念ながら今回も小説家で翻訳家の村上春樹氏(63)が、受賞を逃しました。
村上春樹氏はノーベル文学賞の有力候補と目さて、特に今年は前評判が高く、ノーベル文学賞受賞者を
予想する英有力ブックメーカーの「ラドブロークス」や「ウィリアムヒル」などでも、2012年10月11日15時
時点のオッズは村上氏が1.5倍とトップだった。
今年は中国籍の莫言氏がノーベル文学賞を受賞しました。
ところで莫言氏について
莫言氏は中国山東省の農家の生まれ。衣食も満足にまかなえない家庭に育ち、1本のサツマイモを
めぐって兄や姉と争ったこともあるという。
小学校は文化大革命で中退。綿花工場の臨時雇いをから人民解放軍へ。
小説を書き始めたのは、「1日3回ギョーザを食べられる生活をしたい」からだという。
創作の根源には、そんなハングリー精神がある。
過酷な人生もしかめっ面でなく笑いをちりばめて表現するのが“莫言流”。
莫言氏、軍在籍時には人口増を抑える「一人っ子政策」の影響で、自らの昇進のために身ごもった妻に
中絶を強いたこともあったそうです。
最新作n「蛙(あめい)」にはその強い悔恨が、「神の手」とあがめられた産科医の転落という形で
に表現されている。
莫言氏は日本通で川端康成の「雪国」など日本の小説から大きな影響を受け、刺し身も大好物だという。
昨年夏の来日のときも兵庫県の有馬温泉でゆっくり休んだという。
本名は管謨業。ペンネームの「莫言」は「しゃべりすぎるな」の意味だそうだ。
莫言氏は中国籍の作家としては初のノーベル文学賞に決まった作品は、張芸謀(チャン・イーモウ)監督が
映画化した「赤い高粱(コーリャン)」をはじめとして多くが邦訳され、日本のでも親しみが深い。
フォークナー(米)やガルシア・マルケス(コロンビア)らから影響を受けたとされる魔術的リアリズムの
手法で中国農村を描き出す作風で、中国文学から現代文学への橋渡しをしたとも言われています。
中国籍の方がノーベル文学賞を受賞したのは初めて、これから中国籍で自由に主筆出来るか?
2000年度受賞した高行健のように弾圧を逃れて亡命なんてことがなく。中国内で自由に主筆活動が
できるようになるか。中国籍の作家の真価が問われるのはこれからだ。
ちなみに高行健(ガオ・シンジェン)氏は
中国で1989年に天安門事件が起きた時に、『逃亡』(1990年)を発表して政治亡命をしている、
1997年フランス国籍を取得しています。
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