映画 千年の愉楽 若松孝二 遺作 [芸能・社会]
映画 千年の愉楽 若松孝二 遺作
紀州が生んだ鬼才・中上健次の代表作『千年の愉楽』映画化!名作と名高いが
その構成の複雑さ、神話的な成り立ちから、映像化は難しいと思われていた作品を
若松孝二監督が映画化をした。
中上健次の世界そのものが、海と山に囲まれた小さな路地の風景の中に、
奇跡的に見事に立ち現れたのである
ロケ地は三重県尾鷲市の静かな集落、須賀利。
内容は和歌山のとある路地に生を受けた“高貴なけがれた血を持つ”
中本一統の血を受け継ぐ男たちの生と死を描くもの。
主演は若松監督とのタッグを組んだ『キャタピラー』でベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を
受賞した寺島しのぶが務める。
その他のキャストとして命を溢れさせていく美しい中本の男たちを高良健吾、高岡蒼佑、染谷将太らの
若手俳優たちが熱演。
若松組常連となった井浦新、佐野史郎らがしっかりと脇を固めている。
素晴らしいキャスト陣と昭和の薫りが色濃く漂う舞台を得て、若松孝二が描き上げたのは、
匂い立つような命、-不条理ゆえに美しい命の讃歌である。
またこの作品の中でも注目は、脱原発発言が発端となって今年5月に所属事務所離れた山本と、
フジテレビの韓流偏重報道を批判して7月に所属事務所を辞め、10月に新事務所に所属したばかりの高岡の起用だ。
体制に対して異議を唱えた2人を評価するあたりはさすが、アナーキストとして知られる若松監督らしいですね。
この作品は第69回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門正式招待作品されています。
ところで、『千年の愉楽』2013年 初春に公開予定という事ですが監督の
若松孝二さんが、12日に東京都新宿区内でタクシーにはねられ重傷を負って入院されていましたが
16日の段階では容体は安定していたそうですが17日、搬送先の病院で死亡されました。
公開日の変更もあるかも知れませんね。
若松監督、『千年の愉楽』が遺作になってしまいましたね。
謹んで哀悼の意を表したいとおもいます。
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